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Comprehensive information site on SDGs in Miyazaki Prefecture



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WHAT ARE SDGs?

2030年までに達成すべき17の目標

誰一人取り残さない社会を
Leave no one behind
SDGsとは、「Sustainable Development Goals」の略称であり、日本語で“持続可能な開発目標"という意味になります。“エスディージーエス"ではなく、“エスディージーズ"と読み、それぞれの単語の頭文字と、最後にあるGoalsのsを合わせています。
SDGsは、2016年から2030年の15年間で達成すべき“世界共通の目標"として、20159月に国連で開催された持続可能な開発サミットで国連に加盟している全193カ国によって採択されました。
発展途上国・先進国と国の状況を問わず、地球上のほぼすべての国が採択した国際目標であるため、「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
このページではSDGsを達成するために設定された17の目標について説明します。
(※ 資料出典:国際連合広報センター)


目標1:貧困をなくそう / NO POVERTY

あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ


世界の貧困率は 2000 年以来、半分以下に低下したものの、開発途上地域では今でも 10 人に 1 人が、1日1 ドル90セントという国際貧困ライン未満で家族と暮らしています。また、さらに数百万人が、毎日この金額とほぼ変わらない水準で生活しています。東アジアと東南アジアの多くの国では、大幅な前進が見られているものの、サハラ以南アフリカでは依然として、この貧困ライン未満で暮らす人々の割合が 42%にも達しています。

貧困とは、単に持続可能な生計を確保するための所得と資源がないことではありません。貧困は飢餓や栄養不良、教育その他基本的サービスへのアクセスの制約、社会的差別と排除、さらには意思決定への不参加など、数多くの形を取って表れます。
経済成長を包摂的なものとすることで、持続可能な雇用を提供し、平等を促進しなければなりません。社会保障制度を導入し、災害が多い国での被害の軽減に役立てるとともに、大きな経済的リスクに対する支援を提供する必要があります。こうした制度は、災害時に予期せぬ経済的損失に見舞われた人々による対応の強化に資するほか、最終的には最貧地域で極度の貧困に終止符を打つことにも役立つでしょう。

事実と数字

• 1 日 1 ドル 90 セントという国際貧困ライン未満で暮らす人々は、7 億 8,300 万人に上ります。
• 2016 年の時点で、全世界の労働者のほぼ 10%は 1 日 1 人 1 ドル 90 セント未満の所得で家族と暮らしています。
• 全世界の 25 歳から 34 歳の年齢層で、極度の貧困の中で暮らす人々は、男性 100 人当たり女性122 人となっています。
• 極度の貧困の中で暮らす人々のほとんどが 2 つの地域に集中しています。南アジアとサハラ以南アフリカです。
• 脆弱で紛争の影響を受ける小さな国々では、貧困率がしばしば高くなっています。
• 全世界で 5 歳未満の子どもの 4 人に 1 人が、年齢に見合う身長に達していません。
• 2016 年の時点で、少なくとも 1 件の社会保障現金給付を実効的に受給できる人々は、世界人口のわずか 45%にとどまっています。
• 2017年には、米国とカリブ海を襲った 3つの大型ハリケーンによるものを含め、災害による経済的損が3,000億ドルを超えたものと見られています。


目標2:飢餓をゼロに / ZERO HUNGER

すべての人に栄養豊富な食料を提供し、適正な所得を創出

私たちが食料の生産、共有、消費の方法を考え直す時が来ています。農林水産業は適切に機能すれば、すべての人に栄養豊富な食料を提供し、適正な所得を創出しつつ、人間中心の農村開発を支え、環境を守ることができます。
現状を見ると、私たちの土壌や淡水、海洋、森林、そして生物多様性は急激に劣化しています。気候変動は、私たちが依存する資源をさらに圧迫し、干ばつや洪水などの災害に関連するリスクを高めています。農村で暮らす多くの女性と男性は、その土地で生計を立てられなくなり、機会を求めて都市への移住を余儀なくされています。また、食料不安の結果、数百万人の子どもが深刻な栄養不良による発育不全や低身長症に陥っています。
現時点で空腹を抱える8億1,500万人に加え、さらに2050年までに増加が見込まれる20億人に食料を確保するためには、グローバルな食料と農業のシステムを根本的に変える必要があります。農業生産性を高める能力の強化には、農業への投資が欠かせないほか、飢餓の危険の緩和に資する持続可能な食料生産システムも必要です。

事実と数字

•現在、世界人口の 9 人に 1 人(8 億 1,500 万人)が栄養不良に陥っています。
• 世界で飢餓に苦しむ人々の多くが暮らす開発途上国では、栄養不良率が人口の 12.9%に達しています。
• 飢餓に陥っている人々が最も多いのはアジアで、全体の 3 分の 2 を占めています。南アジアの割合は近年、低下してきていますが、西アジアの割合は微増となっています。
• 最も飢餓が広がっている南アジアでは、約 2 億 8,100 万人が栄養不良に陥っています。サハラ以南アフリカでは、2014‐2016 年の期間予測値で、栄養不良率がおよそ 23%に上ります。
• 栄養不良が原因で死亡する 5 歳未満の子どもは年間 310 万人と、子どもの死者数のほぼ半数(45%)を占めています。
• 世界の子どもの 4 人に 1 人は、発育不全の状態にあります。開発途上国に限ると、この割合は 3 人に 1 人に上昇します。
• 開発途上国では、就学年齢の子ども 6,600 万人が空腹のまま学校に通っていますが、アフリカだけでも、その数は 2,300 万人に上ります。

食料の安定確保

• 世界で最も就業者が多い産業である農業は、現在の世界人口の40%に生計手段を提供しています。
また、農村部の貧困世帯にとっては、農業が最大の所得源かつ雇用源となっています。
• ほとんどが天水農業を営む全世界 5億軒の小規模農家は、開発途上地域の大部分で消費される食
料の80%程度を提供しています。小規模農家への投資は、最貧層の食料安全保障と栄養状態を改善し、国内・世界市場向けの食料生産を増大させる重要な手段です。
• 1900 年代以来、農地からは作物多様性の約 75%が失われています。農業多様性をよりよく活用すれば、さらに栄養豊富な食生活、農村の生計改善、営農組織のレジリエンスと持続可能性向上に貢献できます。
• 女性の農民が男性と平等に資源にアクセスできれば、全世界で飢餓に苦しむ人々を 1 億 5,000万人も減らせる可能性があります。
• 全世界で40億人が電力を利用できていませんが、そのほとんどは開発途上地域の農村部で暮らしています。多くの地域ではエネルギーの貧困が、貧困を削減し、世界が将来の需要を満たせるだけの食料を生産できるようにするうえで、根本的な障壁となっています。


目標3:すべての人に福祉と健康を /
GOOD HEALTH AND WELL BEING

あらゆる年齢のすべての人々に健康的な生活を確保し、福祉を推進する

あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進することは、持続可能な開発に欠かせません。
平均寿命を延ばし、母子の死亡と関連づけられている一般的な死因のいくつかを減らすという点では、長足の進歩が見られています。しかし、2030 年までに生児出生 10 万人当たり 70 人未満という産婦死亡率のターゲットを達成するためには、熟練した分娩医療の改善が必要となります。
また、2030年までに非伝染性疾病による早死を3分の 減らすというターゲットを達成するためには、調理に際するクリーン燃料使用に向けたさらに効率の高い技術と、たばこのリスクに関する教育も必要になるでしょう。
幅広い疾病を全面的に根絶させ、新旧の多種多様な健康問題に取り組むためには、さらに多くの取り組みが必要とされています。保険制度のより効率的な財源確保、衛生施設と衛生状態の改善、医療へのアクセス拡大、環境汚染の削減方法に関するより多くのヒントの提供に注力することで、数百万人の命を救うための支援を大幅に増進させることができます。

事実と数字

• 1990 年以来、1 日当たりの子どもの死者は 17,000 人減少してはいるものの、毎年 500 万人を超える子どもが、5 歳の誕生日を迎える前に命を落としています。
• 2000 年以来、はしかの予防接種でほぼ 1,560 万人の命が救われました。
• 世界的な進歩にもかかわらず、サハラ以南アフリカと南アジアが子どもの死者数に占める割合は増大しています。5歳未満で死亡する子どもの5人に4人は、これ 2地域で暮らしています。
• 貧困な家庭で生まれた子どもが 5 歳未満で死亡する確率は、比較的裕福な家庭で生まれた子どもの約2倍に上ります。
• 小学校しか卒業していない母親を含め、教育を受けた母親の子どもは、まったく教育を受けていない母親の子どもよりも生存する確率が高くなっています。

妊産婦問題

•妊産婦の死者数は 2000 年以来、37%減少しています。
• 東アジア、北アフリカ、南アジアでは、妊産婦の死者数がほぼ3分の2減少しました。
• しかし、開発途上地域の妊産婦死亡率(出生数に対する妊産婦死者数の比率)は、依然として先進地域の 14 倍に上ります。
• 産前ケアを受ける女性の数が増えています。開発途上地域では、産前ケア受診率が 1990 年の65%から2012年の83%へと上昇しました。
• 開発途上地域では、推奨される医療を受けられる女性が全体の半分にすぎません。
• ほとんどの開発途上地域では、十代の出産件数が減少しているものの、改善のペースは鈍ってきています。2000 年代には、1990 年代に見られたような避妊具使用の急速な拡大が見られていません。
• より多くの女性が徐々に、家族計画の必要性を満たせるようになってきましたが、その需要は急激に拡大しています。

HIV/エイズ、マラリアその他の疾病

• 2017 年の時点で、全世界の HIV 感染者は 3,690 万人に上ります。
• 2017 年の時点で、2,170 万人が抗レトロウイルス療法を受けています。
• 2017 年には、新たに 180 万人が HIV に感染しました。
• 2017 年には、エイズ関連の疾病で 94 万人が死亡しています。
• エイズの蔓延が始まって以来、7,730 万人が HIV に感染しています。
• エイズの蔓延が始まって以来、エイズ関連の疾病で 3,540 万人が死亡しています。
• 結核は依然として、HIV 感染者の最も大きな死因となっており、エイズ関連の死者の約 3人の1人を占めています。
• 全世界で、思春期の女児と若い女性はジェンダーに基づく差別や排除、差別、暴力に直面しているため、HIV 感染のリスクが高まっています。
• HIV は全世界の再生産年齢の女性にとって、主な死因となっています。
• エイズはアフリカで、思春期の子ども(10~19 歳)の主な死因となっているほか、全世界で見ても、思春期の子どもの 2 番目に大きな死因となっています。
• 2000 年から 2015 年にかけて、サハラ以南アフリカの 5 歳未満児をはじめとする 620 万人以上が、マラリアによる死を免れました。全世界のマラリア罹患率は 37%、死亡率は 58%、それぞれ低下したと見られています。


目標4:質の高い教育をみんなに /
QUALITY EDUCATION

すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

質の高い教育機会を得ることは、持続可能な開発を生み出すための基盤です。包摂的な教育へのアクセスは、生活の質を改善するだけでなく、世界の最も大きな課題に対する革新的な解決策を考案するために必要なツールを各地の人々に与えることにも役立ちます。
学校に通えていない子どもは現在2億6,500万人に上りますが、そのうち 22%は小学校就学年齢の子どもたちです。また、学校に通えている子どもでも、基本的な識字・算術能力が欠けています。過去 10 年間で、あらゆるレベルの教育へのアクセス改善と、特に女性と女児の就学率向上に向け、大きな前進が達成されました。基本的な読み書きの能力は大幅に向上しましたが、普遍的な教育目標を達成するためには、さらに長足の進歩が必要です。例えば、世界は初等教育で男女の平等を達成しましたが、すべての教育レベルでこ
のターゲットを達成した国はほとんどありません。
質の高い教育が欠けている理由としては、十分な訓練を受けた教員の不足、校舎の劣悪な状況、農村部の子どもに提供される機会に関連する公平性の問題が挙げられます。貧困家庭の子どもに質の高い教育を提供するためには、奨学金制度や教員養成ワークショップ、校舎の建設、学校への水道と電力の供給改善に投資する必要があります。

事実と数字

• 開発途上国の初等教育就学率は 91%に達しましたが、まだ 5,700 万人の子どもが学校に通えていません。
• 学校に通えていない子どもの半数以上は、サハラ以南アフリカで暮らしています。
• 小学校就学年齢で学校に通っていない子どものおよそ 50%は、紛争地域に住んでいるものと見られます。
• 全世界で 6 億 1,700 万人の若者が、基本的な算術と読み書きの能力を欠いています。


目標5:ジェンダー平等を実現しよう /
GENDER EQUALITY

ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る


世界は「ミレニアム開発目標(MDGs)」(初等教育への男女平等のアクセスを含む)のもとで、ジェンダーの平等と女性のエンパワーメントを前進させましたが、女性と女児は依然として、世界各地で差別と暴力に苦しんでいます。
ジェンダーの平等は基本的人権であるだけでなく、平和かつ豊かで持続可能な世界に必要な基盤でもあります。残念ながら現時点で、15 歳から 49 歳の女性と女児の 5 人に 1 人は、最近の 12 カ月以内に親密なパートナーから身体的または性的な暴力を受けたと報告していますが、今でも 49 カ国には女性を家庭内暴力から守る法律がありません。児童婚や、最近の 10 年間で 30%減少した女性器切除術(FGM)など、有害な慣行については前進が見られるものの、このような慣行を全廃させるためには、さらに多くの取り組みが必要となります。

事実と数字

• 全世界で、7億5,000万人の女性と女児が18歳未満で結婚し、30カ国で少なくとも2億人の女性と女児がFGMを受けています。
• 18 カ国では、妻が働くことを夫が合法的に禁止できます。39 カ国では、娘と息子の相続権が平等ではありません。女性を家庭内暴力から守る法律がない国も 49 カ国あります。
• 15歳から49歳の女性と女児の19%を含め、女性と女児の5人に1人は、最近の12カ月以内に親密なパートナーから身体的および/または性的暴力を受けています。それでも49 カ国には、女性をこのような暴力から具体的に保護する法律がありません。
• 全世界で女性の政界進出がかなり進んでいるものの、女性国会議員の割合は 23.7%と、男女同数にはまだ程遠い状況にあります。
• 性的関係、避妊手段の使用や保健に関して、自分自身で決定を下せる既婚または事実婚状態の女性は、全体の 52%にすぎません。
• 世界的に見て、女性の農地所有者は全体のわずか 13%に止まっています。
• 100 カ国以上が、ジェンダー平等への予算配分を追跡する行動を起こしています。
• 北アフリカの女性が、非農業部門の有給雇用に占める割合は 5 人に 1 人にも達していません。農業部門以外の有給雇用で働く女性の割合は、1990 年の 35%から 2015 年の41%へと上昇しています。
• 46 カ国では現在、女性がいずれかの議院で議員数全体の 30%超を占めています。
• 南アジアでは 2000 年以来、女児の児童婚率が 40%以上低下しています。
• FGM の慣行が残る 30 カ国で、FGM を受けた 15 歳から 19 歳の女児の比率は、2000 年の 2 人に1 人から 2017 年の 3 人に 1 人へと低下しています。

スポットライト・イニシアティブ

欧州連合(EU)と国連は、女性と女児に対するあらゆる形態の暴力(VAWG)をなくすための複数年にわたるグローバルな取り組みに新たに着手しています 。 これがスポットライト・イニシアティブ(http://www.un.org/en/spotlight-initiative/)です。
イニシアティブの名称は、持続可能な開発のための 2030 アジェンダに沿って、この問題をジェンダーの平等と女性のエンパワーメントを達成するための取り組みの中心に据えることで、注目度を高めたいとの思いを表しています。
EU を主たる拠出者として、当初 5 億ユーロの投資が予定されています。その他のドナーやパートナーに対しても、このイニシアティブに参加し、その対象範囲と規模を広げるよう呼びかけが行われます。資金の供与は、マルチパートナー信託基金オフィスが、国連開発計画(UNDP)、国連人口基金(UNFPA)、UN ウィメンというコア機関の支援と、国連事務総長室の監督を受けながら管理するマルチステークホルダー型信託基金を通じて行う予定です。


目標6:安全な水とトイレを世界中に /
CLEAN WATER AND SANITATION


すべての人々に水と衛生へのアクセスを確保する

すべての人々がきれいな水を利用できるようにすることは、私たちが暮らしたいと望む世界に欠かせない要素で、地球上にはそれを達成するために十分な淡水があります。しかし、劣悪な経済情勢やインフラの不備により、数百万人が不適切な給水、衛生施設、衛生状態に関連する病気で命を落としています。
水不足や水質の悪化、不適切な衛生施設は、全世界の貧困家庭における食料の安定確保や生活手段の選択、教育機会に悪影響を及ぼしています。現時点で、淡水資源へのアクセス縮小のリスクを抱えて暮らす人々は、2 億人を超えており、2050年までに少なくと 4人に 1人が、慢性的または反復的な水不足状態にある国に暮らすことになると見られます。特に世界の最貧国の一部を襲っている干ばつは、飢餓と栄養不良を悪化させています。幸いなことに、過去 10 年間には、飲料水源と衛生施設に関する大きな前進が見られており、現在では世界人口の 90%を超える人々が、改良飲料水源を利用できるようになっています。
衛生施設と飲料水へのアクセスを改善するためには、サハラ以南アフリカ、中央アジア、南アジア、東アジア、東南アジアの開発途上数カ国のローカル・レベルで、陸水生態系と衛生施設の管理に対する投資を増額する必要があります。

事実と数字


• 世界人口の 10 人に 3 人は、安全に管理された飲料水サービスを利用できず、10 人の 6 人は、安全に管理された衛生施設を利用できません。
• 8 億 9,200 万人以上が、今でも屋外排泄を続けています。
• 敷地内で水が得られない世帯の 80%では、女性と女児が水汲みの責任を担っています。
• 1990 年から 2015 年にかけ、世界人口のうち改良飲料水源を利用できる人々の割合は、76%から90%に上昇しました。
• 世界人口の40%以上は水不足の影響を受け、しかもこの割合は今後、さらに上昇すると予測されています。現時点で17億人以上が、水の利用量が涵養分を上回る河川流域に暮らしています。
• 40 億人が、トイレや公衆便所など、基本的な衛生サービスを利用できていません。
• 人間の活動に起因する排水の 80%以上は、まったく汚染除去を受けないまま河川や海に投棄されています。
• 毎日、1,000 人近い子どもが予防可能な水と衛生関連の下痢症で命を落としています。
• 河川や湖沼、帯水層から取り込まれる水の約 70%は、灌漑に用いられています。
• 洪水その他の水関連災害は、自然災害による死者全体の 70%を占めています。


目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに/
AFFORDABLE AND CLEAN ENERGY

手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する

エネルギーは、世界がいま直面している主な課題と機会のほとんどすべてで中心的な位置を占めています。
雇用であれ、安全保障であれ、気候変動であれ、食料生産であれ、所得の増大であれ、すべての人がエネルギーを利用可能にすることは必須です。この目標はその他の持続可能な開発目標とも相互に結び付いているため、その達成に向けた取り組みは特に重要となります。エネルギーへの普遍的アクセス、エネルギー効率の改善、新たな経済と雇用の機会を通じた再生可能エネルギーの利用拡大に注力することは、より持続可能で包摂的なコミュニティーをつくり、気候変動をはじめとする環境問題に対するレジリエンスを高めるうえ
で欠かせません。
現時点で、およそ 30 億人がクリーンな調理法を利用できず、危険なレベルの空気汚染にさらされています。
また、電力を利用できない人々も 10 億人弱に上りますが、その 50%はサハラ以南アフリカで暮らしています。幸いなことに、過去 10 年間には水力、太陽光、風力による再生可能電力の利用について前進が見られており、GDP1 単位当たりエネルギー使用量も改善しています。
しかし、課題の解決には程遠いため、クリーン燃料とクリーン技術へのアクセスを拡大するとともに、建物や輸送、産業における最終用途への再生可能エネルギーの統合をさらに前進させる必要があります。官民のエネルギー投資も増額する必要があるほか、世界のエネルギー・システムを転換するための規制枠組みや革新的ビジネスモデルにさらに注力することも必要です。

事実と数字

• 世界人口の 13%は、依然として現代的電力を利用できません。
• 30 億人が薪、石炭、木炭、または動物の排せつ物を調理や暖房に用いています。
• エネルギーは気候変動を助長する最大の要素であり、全世界の温室効果ガス排出量の約 60%を占めています。
• 世帯エネルギーとしての可燃燃料使用による屋内空気汚染により、2012 年には 430 万人が命を失っていますが、女性と女児はその 10 人に 6 人を占めています。
• 2015 年、最終エネルギー消費に再生可能エネルギーが占める割合は 17.5%に達しました。


目標8:働きがいも経済成長も /
DECENT WORK AND ECONOMIC GROWTH

すべての人々のための包摂的かつ持続可能な経済成長、雇用およびディーセントワークを推進する

世界人口のおよそ半数は、1日当たり約2ドル相当の金額で暮らしていますが、世界全体の失業率は5.7%であり、仕事があっても貧困から逃れられない状況が多くの場所で生じています。この遅々とした不公平な前進は私たちに対し、貧困根絶を目指すそれぞれの経済・社会政策を再考、刷新することを求めています。
ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の機会が継続的に欠如した状態や不十分な投資、過少消費は、すべての人々が前進を共有しなければならないという、民主主義的社会を下支えする基本的な社会契約の衰退をもたらします。世界全体の1人当たり実質 GDP の年平均成長率は対前年で上昇しているものの、開発途上地域には依然として、成長が減速し、2030 年の 7%という成長ターゲットから遠ざかっている国が多くあります。労働生産性が低下し、失業率が上昇する中、賃金の低下によって生活水準も悪化を
始めています。
持続可能な経済成長を遂げるためには、経済を刺激し、かつ、環境に害を及ぼさない質の高い仕事に人々が就ける条件を整備することが必要になります。雇用機会とディーセントな雇用環境は、現役世代の人々すべてにとって重要です。所得を管理し、資産を蓄積し、生産的な投資を行うためには、金融サービスへのアクセスを拡大する必要があります。世界の最貧地域では、貿易や金融、農業インフラ整備へのコミットメントを強化するこも、生産性の向上につながるでしょう。

事実と数字

• 全世界の失業率は2017年に5.6%と2000 年の 6.4%から低下しています。
• 2016年の時点で、全世界の労働者の 61%がインフォーマル・セクターで雇用されています。農業部門を除けば、労働者の51%がこの雇用類型に当てはまります。
• データが入手できる45カ国中40カ国で、男性の賃金は女性を12.5%上回っています。
• 全世界的な男女の賃金格差は23%であり、決定的な対策を取らなければ、賃金平等の達成にはさらに68年を要する計算になります。男性の就労率 94%に対し、女性の就労率は63%に止まっています。
• 女性の社会進出は進んでいるものの、女性による無償の育児・家事労働は依然として男性の 2.6 倍に当たります。
• 2016年から2030年にかけ、全世界で新たに労働市場に参入する4億 7,000万人に雇用を提供する必要があります。


目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう /
INDUSTRY, INNOVATION AND INFRASTRUCTURE


レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る

輸送や灌漑、エネルギー、情報通信技術といったインフラへの投資は、多くの国で持続可能な開発を達成し、コミュニティーのエンパワーメントを図るうえで欠かせません。生産性と所得の向上や、健康・教育面での成果改善にインフラへの投資が必要なことは、以前から認識されています。
製造業は経済開発と雇用の重要な牽引役です。しかし現時点で、製造業の1人当たり付加価値は欧米の4,500米ドルに対し、後発開発途上国ではわずか100米ドルに止まっています。検討すべきもう一つの重要要因として、製造工程中の二酸化炭素排出が挙げられます。排出量は過去 10 年間に多くの国で減少しましたが、減少のペースは全世界で一様ではありません。
技術の進歩は、資源効率と省エネの向上をはじめとする環境目標の達成に向けた取り組みの基盤となります。
技術とイノベーションがなければ、産業化は起こり得ず、産業化がなければ開発も実現しません。製造業の生産で大きな割合を占めるハイテク製品への投資を拡大し、効率を高めるとともに、人々のつながりを増やす移動・携帯通信サービスに注力する必要があります。

事実と数字

• 多くの開発途上国では依然として、道路や情報通信技術、衛生施設、電力、水道といった基礎インフラが整備されていません。
• 世界人口の 16%は、携帯ブロードバンド・ネットワークにアクセスできません。
• 低所得国をはじめ、多くのアフリカ諸国では、インフラの未整備により、企業の生産性が約 40%損なわれています。
• 全世界の製造業の付加価値が GDP に占める割合は、アジアの製造業の急速な成長に伴い、2005年の 15.2%から2017年の16.3%へと増えています。
• 産業化による雇用乗数効果は、社会に好影響を与えます。製造業で雇用が 1 件増えれば、他の部門で 2.2 件の雇用が生まれるからです。
• 生産加工と製造に携わる中小・中堅企業は、産業化の初期段階で最も欠かせない存在であり、最も多くの雇用を生み出すのが普通です。こうした企業は、数にして全世界の企業の 90%以上を占め、雇用の 50~60%を創出しているからです。
• 後発開発途上国には、食料・飲料(農産業)と繊維・衣料産業の分野で巨大な潜在能力があり、持続的な雇用創出と生産性向上を達成できる見込みも十分にあります。
• 中所得国は、基礎・組立金属産業への参入で利益を得られます。幅広い製品で、国際的な需要が急成長しているからです。
• 開発途上国の国内で加工される農産物は、わずか 30%にすぎません。高所得国では98%が加工されます。このことは、開発途上国に大きなアグリビジネスの機会があることを示しています。


目標10:人や国の不平等をなくそう /
REDUCED INQUALITIES

国内および国家間の不平等を是正する


国際社会は、人々の貧困脱出に向け、長足の進歩を遂げてきました。後発開発途上国、内陸開発途上国、小島嶼開発途上国など、最も脆弱な国々は引き続き、貧困の削減を進めています。しかし、不平等は根強く残り、保健や教育サービス、その他の資産へのアクセスという点では、大きな格差がなくなっていません。
経済成長が包摂的でなく、経済、社会、環境という持続可能な開発の 3 つの側面に波及しなければ、貧困を削減するには不十分だというコンセンサスができ上がりつつあります。幸いなことに、所得の不平等は国家間でも、国内でも縮小しています。現時点で、データが入手できる94カ国のうち60カ国の1人当たり所得は、国別平均を上回る伸びを示しています。後発開発途上国からの輸出品に有利なアクセス条件を設けることについても、ある程度の前進が見られます。
不平等を是正するためには、原則的に社会的弱者や疎外された人々のニーズに配慮しつつ、普遍的な政策を採用すべきです。国際通貨基金(IMF)で開発途上国が投じる票の割合を増やすことに加え、開発途上国からの輸出品に対する免税措置を広げ、優遇を続ける必要があります。最後に、技術革新は、移民労働者の送金コスト削減に資する可能性があります。

事実と数字

• 2016年の時点で、後発開発途上国から世界市場への輸出品のうち、64.4%に対する関税がゼロとなっていますが、この割合は2010年以来20%増大しています。
• 20%の最貧層世帯の子どもは依然として、20%の最富裕層の子どもに比べ、5歳の誕生日を迎える前に死亡する確率が3倍も高くなっています。
• 社会保障は全世界で大幅に拡大しているものの、障害を持つ人々が極めて高額な医療費を支払わねばならない可能性は、平均の 5 倍にも上っています。
• 開発途上国の大部分で、妊産婦の死亡率は全体として低下しているものの、農村部の女性は依然として、都市部の女性に比べ、出産中に死亡する確率が 3 倍も高くなっています。
• 所得の不平等の中には、男女間を含む世帯内の不平等に起因するものが 30%に及びます。女性は男性に比し、平均所得の 50%未満で暮らす可能性も高くなっています。


目標11:住み続けられるまちづくりを /
SUSTAINABLE CITIES AND COMMUNITIES

都市を包摂的、安全、レジリエントかつ持続可能にする

都市はアイディアや商取引、文化、科学、生産性、社会開発など、数多くの活動で拠点となります。都市の最もよい点は、人々の社会的、経済的な前進を可能にすることです。2030年までに、都市住民の数は50億人に増えると予測される中で、都市化がもたらす課題に対処するため、効率的な都市計画・管理実践の導入が重要となっています。
雇用と豊かさを生み出しながら、土地や資源に負担をかけないように都市を維持するためには、多くの課題が存在します。共通に見られる都市問題としては、過密、基本的サービスを提供するための資金欠如、適切な住宅の不足、インフラの劣化、都市内部の大気汚染の悪化が挙げられます。
都市内部の固形廃棄物の安全な除去と管理など、急速な都市化がもたらす課題は、都市の繁栄と成長を継続しながら、資源利用を改善し、汚染と貧困を削減できる方法で克服できます。その一例として、都市ごみ収集の増大が挙げられます。都市が基本的サービスやエネルギー、住宅、交通機関その他へのアクセスを確保し、すべての人に機会を提供できる未来をつくる必要があります。

事実と数字

• 現在、世界人口の半数に当たる 35 億人が都市で暮らしていますが、2030 年までに都市住民は50億人に達するものと予測されます。
• 今後数十年間の都市膨張の95%は、開発途上地域で起きると見られます。
• 現在、スラム住民は 8 億 8,300 万人に上りますが、そのほとんどは東アジアと東南アジアで暮らしています。
• 面積にして地球の陸地部分のわずか 3%にすぎない都市は、エネルギー消費60~80%、炭素排出量の 75%を占めています。
• 急速な都市化は、真水供給や下水、生活環境、公衆衛生に圧力を加えています。
• 2016 年の時点で、都市住民の 90%は安全でない空気を吸っており、大気汚染による死者は 420万人に上っています。全世界の都市人口の過半数は、安全基準の 2.5 倍以上に相当する水準の大気汚染にさらされています。

ハビタット 3

2016年1 月17日から20日にかけ、エクアドルのキトで開催された住宅と持続可能な都市開発に関する国連会議は、持続可能な開発のための2030アジェンダ採択後、都市化に関する初の国連グローバル・サミットとなりました。
この第三回国連人間居住会議(ハビタット 3)は、市町村が持続可能な開発の牽引役を果たすために、どのような計画と管理を行うことができるか、また、市町村が持続可能な開発目標(SDGs)の達成や気候変動に関するパリ協定の履行にどのような影響力を与えられるか、という重要な課題について話し合う絶好の機会となりました。
キト会議で世界のリーダーたちが採択した「ニュー・アーバン・アジェンダ」は、持続可能な都市開発の成果を測る国際基準を定めています。こうした基準はいずれも、政府各層の有志のパートナー、関連のステークホルダー、都市部の主体のほか、市民社会や民間セクターとの協力も取り付けつつ、私たちが都市を構築、管理する方法や、そこでの暮らし方を再考するものとなっています。


目標12:つくる責任 つかう責任 /
RESPONSIBLE CONSUMPTION AND PRODUCTION

持続可能な消費と生産のパターンを確保する

持続可能な消費と生産とは、資源効率と省エネの促進、持続可能なインフラの整備、そして、基本的サービスと、環境に優しく働きがいのある人間らしい仕事の提供、すべての人々の生活の質的改善を意味します。
その実現は、全般的な開発計画を達成し、将来の経済、環境、社会へのコストを低下させ、経済的競争力を高め、貧困を削減することに役立ちます。
現時点では、特に東アジアで天然資源の物的消費が増えています。各国は大気や水質、土壌の汚染に関する課題に引き続き取り組んでいます。
持続可能な消費と生産は「より少ないものでより多く、よりよく」を目指しているため、経済活動による正味の福祉向上は、ライフサイクル全体を通じて資源の利用、劣化および汚染を減らす一方で、生活の質を高めることによって促進できます。また、生産者から最終消費者まで、あらゆる人を巻き込みながら、サプライチェーンの運用を大いに重視する必要もあります。その中には、持続可能な消費とライフスタイルについて消費者を教育すること、基準やラベルを通じて十分な情報を提供すること、持続可能な公的調達に参画することなども含まれます。

事実と数字

• 2050年までに世界人口が96億人に達した場合、現在の生活様式を持続させるためには、地球が3つ必要になりかねません。
• インフラと建設部門で非金属鉱物の利用が増える中で、物質面の生活水準には大幅な改善が見られています。開発途上国の1人当たり「マテリアル・フットプリント」は、2000 年の 5 メートルトンから2017 年の 9 メートルトンへと増大しました。
• 世界最大の企業250社のうち93%は現在、サスティナビリティー報告書を作成しています。

• 全世界の水資源のうち(飲用に適した)淡水は3%に満たず、しかも2.5%は南極や北極、氷河で凍り付いています。よって人類は、全体のわずか 0.5%の淡水で人間生態系の淡水ニーズを満たさねばなりません。
• 人間は、自然が河川や湖沼で再生、浄化できる以上の速さで、水を汚染しています。
• 淡水にアクセスできない人々は、依然として10億人を超えています。
• 水の使い過ぎは、世界的な水ストレスを助長します。
• 水は自然から無償で手に入るものの、給水のためのインフラには大きなコストがかかります。

エネルギー

• 全世界の人々が電球を省エネ型に変えたとすれば、全世界で年間 1,200億米ドルが節約できます。
• 技術の進歩による省エネの促進にもかかわらず、経済協力開発機構(OECD)諸国のエネルギー使用は、2020年までにさらに35%の増大を続けると見られます。世界的に見て、エネルギーの使用が最も急速に拡大しているのは輸送部門ですが、商業用・住宅用のエネルギー使用がこれに次いでいます。
• 2002 年の時点で、OECD 諸国の車両保有台数 5億5,000万台に達しています(うちマイカーは75%を占める)。2020 年までに、車の所有台数は 32%増大すると見られます。また、自動車の走行キロ数も 40%増大すると見られているほか、世界全体の空路輸送距離も同時期に3倍に増える見込みです。
• 家計は地球全体のエネルギーの 29%を消費することにより、二酸化炭素(CO2)排出量の 21%を占めています。
• 2015 年、最終エネルギー消費に占める持続可能エネルギーの割合は、17.5%に達しました。

食料

• 食料による環境への大きな影響は、生産段階(農業、食品加工)で生じていますが、家計は食べ物の選択や食習慣を通じて、こうした影響を左右します。その結果として、食料関連のエネルギー消費と廃棄物の発生による環境への影響も生じています。
• 毎年、生産される食料全体の3分の1に相当する13億トン、価値にしておよそ1兆ドルの食料が、消費者や小売業者のゴミ箱で腐ったり、劣悪な輸送・収穫実践によって傷んだりしています。
• 全世界で 20 億人が体重超過または肥満となっています。
• 土地の劣化、土壌肥沃度の低下、持続不可能な水利用、漁業資源の乱獲と海洋環境の破壊はいずれも、天然資源基盤の食料供給能力を低下させています。
• 食料部門は、全世界のエネルギー消費の約30%と、温室効果ガス排出量全体の約22%を占めています。


目標13:気候変動に具体的な対策を /
CLIMATE ACTION

気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る


気候変動は、あらゆる大陸のあらゆる国に影響を与えています。気候変動は国家経済を混乱させ、生活に影響を与えることで、人々やコミュニティー、国々に莫大なコストを及ぼしています。その影響は現在よりも将来において、さらに大きくなっていきます。気象パターンは変化し、海面は上昇し、異常気象はますます激しくなり、温室効果ガスの排出量は現在、史上最高水準に達しています。対策を取らなければ、世界の平均気温は21世紀全体を通じて上昇し続け、その上昇幅は今世紀中に摂氏3 度に達する公算が高くなっていま
す。最も大きな影響を受けているのは、最貧層と最も脆弱な立場にある人々です。
よりクリーンでレジリエント(強靭)な経済へと一気に歩を進められる手ごろで普及可能な解決策は、すでに利用できるようになっています。再生可能エネルギーを利用したり、排出量を削減し、適応への取り組みに資するその他幅広い措置を採用したりする人々が増える中で、変革のペースも速まってきます。しかし、気候変動は国境に関係のないグローバルな課題です。気候変動は、国際レベルでの調整を要する解決策と、開発途上国の低炭素経済への移行を支援するための国際協力をともに必要とする問題なのです。
気候変動の脅威へのグローバルな対応を強化するため、各国はパリで開かれた国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP 21)でパリ協定を採択しましたが、この協定は2016 年11月に発効しています。すべての国はパリ協定で、地球の気温上昇を摂氏 2 度未満に抑えるよう努めることで合意しました。2018年4月現在、175 の締約国がパリ協定を批准していますが、気候変動対策のための第 1 回国内適応計画を提出した開発途上国も 10 カ国に上ります。

事実と数字

• 2050年までに世界人口が96億人に達した場合、現在の生活様式を持続させるためには、地球が3つ必要になりかねません。
• インフラと建設部門で非金属鉱物の利用が増える中で、物質面の生活水準には大幅な改善が見られています。開発途上国の1人当たり「マテリアル・フットプリント」は、2000 年の 5 メートルトンから2017 年の 9 メートルトンへと増大しました。
• 世界最大の企業250社のうち93%は現在、サスティナビリティー報告書を作成しています。

• 全世界の水資源のうち(飲用に適した)淡水は3%に満たず、しかも2.5%は南極や北極、氷河で凍り付いています。よって人類は、全体のわずか 0.5%の淡水で人間生態系の淡水ニーズを満たさねばなりません。
• 人間は、自然が河川や湖沼で再生、浄化できる以上の速さで、水を汚染しています。
• 淡水にアクセスできない人々は、依然として10億人を超えています。
• 水の使い過ぎは、世界的な水ストレスを助長します。
• 水は自然から無償で手に入るものの、給水のためのインフラには大きなコストがかかります。

エネルギー

• 全世界の人々が電球を省エネ型に変えたとすれば、全世界で年間 1,200億米ドルが節約できます。
• 技術の進歩による省エネの促進にもかかわらず、経済協力開発機構(OECD)諸国のエネルギー使用は、2020年までにさらに35%の増大を続けると見られます。世界的に見て、エネルギーの使用が最も急速に拡大しているのは輸送部門ですが、商業用・住宅用のエネルギー使用がこれに次いでいます。
• 2002 年の時点で、OECD 諸国の車両保有台数 5億5,000万台に達しています(うちマイカーは75%を占める)。2020 年までに、車の所有台数は 32%増大すると見られます。また、自動車の走行キロ数も 40%増大すると見られているほか、世界全体の空路輸送距離も同時期に3倍に増える見込みです。
• 家計は地球全体のエネルギーの 29%を消費することにより、二酸化炭素(CO2)排出量の 21%を占めています。
• 2015 年、最終エネルギー消費に占める持続可能エネルギーの割合は、17.5%に達しました。

食料

• 食料による環境への大きな影響は、生産段階(農業、食品加工)で生じていますが、家計は食べ物の選択や食習慣を通じて、こうした影響を左右します。その結果として、食料関連のエネルギー消費と廃棄物の発生による環境への影響も生じています。
• 毎年、生産される食料全体の3分の1に相当する13億トン、価値にしておよそ1兆ドルの食料が、消費者や小売業者のゴミ箱で腐ったり、劣悪な輸送・収穫実践によって傷んだりしています。
• 全世界で 20 億人が体重超過または肥満となっています。
• 土地の劣化、土壌肥沃度の低下、持続不可能な水利用、漁業資源の乱獲と海洋環境の破壊はいずれも、天然資源基盤の食料供給能力を低下させています。
• 食料部門は、全世界のエネルギー消費の約30%と、温室効果ガス排出量全体の約22%を占めています。


目標14:海の豊かさを守ろう / LIFE BELOW WATER


海洋と海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

世界の海洋は、その温度、科学的性質、海流、生物を通じ、地球を人間が住める場所にしているグローバル・システムの原動力となっています。私たちの雨水、飲料水、気象、気候、海岸線、私たちの食物の多く、さらには私たちが吸い込む大気中の酸素でさえ、究極的にはすべて、海が提供、制御しています。海洋は有史以来、交易と輸送に欠かせないルートとなってきました。
この不可欠なグローバル資源を慎重に管理することは、持続可能な未来への鍵を握っています。しかし現時点では、汚染による沿岸水域の劣化が続いているほか、海洋の酸性化は、生態系と生物多様性の機能に悪い影響を与えています。これによって、小規模漁業にも悪影響が及んでいます。
海洋保護区を実効的に管理し、しっかりと資金を供給する必要があるほか、乱獲や海洋汚染、海洋の酸性化を抑えるための規制の導入も必要となっています。

事実と数字


• 海洋は地球の表面積の4分の3を占め、地球の水の97%を蓄え、体積で地球上の生息空間の99%を占めています。
• 海洋と沿岸部の生物多様性に依存して生計を立てている人々は、30億人を超えています。
• 世界全体で、海洋と沿岸の資源と産業の市場価値は年間 3 兆ドルと、全世界の GDP の約5%に相当すると見られています。
• 海洋には、確認できているだけでおよそ20万の生物種が生息していますが、実際の数は数百万に上る可能性があります。
• 海洋は、人間が作り出した二酸化炭素の約30%を吸収し、地球温暖化の影響を和らげています。
• 海洋は世界最大のたんぱく源となっており、海洋を主たるたんぱく源としている人々は 30 億人を超えています。
• 海面漁業は直接的または間接的に、2 億人以上を雇用しています。
• 漁業への補助金は、多くの魚種の急速な枯渇を助長するとともに、世界の漁業と関連雇用を守り、回復させようとする取り組みを妨げており、それによって海面漁業の収益は年間 500億米ドル目減りしています。
• 外洋地点の観測によると、産業革命の開始から現在までに、酸性化の水準は 26%上昇しています。
• 沿岸水域は汚染と富栄養化によって劣化しています。協調的な取り組みを行わなければ、沿岸の富
栄養化は 2050 年までに、大型海洋生態系全体の 20%で進むものと見られています。

国連海洋会議のねらいは、陸上からもたらされる汚染からサンゴ白化現象、漁業資源の乱獲、海洋生息環境の破壊、海洋の酸性化、さらには気候変動の影響に至るまで、人間の生活に影響を与える世界の海洋に対する多くの脅威のほか、持続可能な開発と SDGs 達成にとっての健全な海洋の重要性に対する認知度を高めることにありました。


目標15:陸の豊かも守ろう / LIFE ON LAND


森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る

地球の表面積の 30.7%を覆う森林は、食料の安定確保と住処の提供のほか、気候変動との闘いや、生物多様性と先住民の居住地の保護にも鍵を握る役割を果たします。私たちは森林を保護することにより、天然資源の管理を強化し、土地生産性を高めることもできます。
現在、毎年 1,300 万ヘクタールの森林が失われる一方で、乾燥地の劣化が続いていることにより 36 億ヘクタールが砂漠化しています。現時点で保護対象となっている陸地は、全体の 15%程度にまで達していますが、生物多様性は依然としてリスクにさらされています。人間の活動と気候変動に起因する森林破壊と砂漠化は、持続可能な開発に大きな課題を突き付けるとともに、貧困と闘う人々の生活と生計に影響を及ぼしています。
森林管理と砂漠化対策の取り組みが進められているところです。現在のところ、公平な資源利用を推進する2 件の国際協定が実施に移されています。生物多様性を支援する財政投資も行われています。

「ライオンズシェア」基金

2018 年 6 月 21 日、国連開発計画(UNDP)、プロダクション企業の FINCH、そして創設パートナーであるマ
ース・インコーポレイテッド(Mars, Incorporated)が「ライオンズシェア」の立ち上げを発表しました。このイニ
シアティブは、広告主にメディア広告費の一定割合を動物の保全と福祉に向けたプロジェクトに拠出するよう
要請することにより、全世界の動物の生息環境を一変させることをねらいとしています。ライオンズシェアのパ
ートナーは、動物を扱う広告を制作するごとに、そのメディア広告費の 0.5%を拠出することになります。拠出
された資金は、全世界の動物とその生息地の保護に用いられます。この基金は 3 年以内に年間 1 億米ドル
の資金調達を目指していますが、その資金は国連と市民社会団体が実施する幅広い野生生物保全・動物
福祉プログラムに投資される予定です。

事実と数字
森林

• およそ 16 億人が、森林に依存して生計を立てています。その中には、約 7,000 万人の先住民が含まれます。
• 森林には陸生種の動植物と昆虫の 80%以上が生息しています。
• 2010 年から 2015 年にかけ、世界では 330 万ヘクタールの森林が失われました。農村部の貧しい女性は、共同利用資源に依存しているため、森林破壊による特に大きな影響を受けています。


砂漠化

• 26 億人が農業に直接依存していますが、農地の 52%は土壌荒廃による中程度の、または深刻な影響を受けています。
• 耕地の喪失は、かつてのペースの 30 倍から 35 倍の速さで進んでいるものと見られます。
• 毎年、干ばつと砂漠化によって 1,200 万ヘクタール(1 分間に 23 ヘクタール)の土地が失われています。これは 1 年間で 2,000 万トンの穀物が栽培できる面積に当たります。
• 全世界で貧困層の 74%が、土地劣化の直接的影響を受けています。


生物多様性

• 野生生物の密猟と密売は、依然として保全に向けた取り組みを損なっており、報告されている 7,000種近い動植物の不正取引には、120 カ国が関与しています。
• 確認されている 8,300 の動物種のうち、8%は絶滅し、22%が絶滅の危機にさらされています。
• 8 万を超える樹種のうち、潜在的な利用可能性が検討されているものは 1%にも達していません。
• 魚は約 30 億人に動物性タンパク質の 20%を提供しています。わずか 10 の魚種で海洋捕獲漁業の
漁獲高の約 30%を占める一方、養殖漁業生産の約 50%も 10 種で占められています。
• 人間が摂取する食料の 80%以上は植物に由来します。コメ、トウモロコシ、小麦の 3 つの穀物だけで、エネルギー摂取量の 60%を占めています。
• 開発途上国では、農村部の住民の 80%にも上る人々が、基本医療を伝統的な植物ベースの薬に依存しています。
• 微生物と無脊椎動物は、生態系サービスにおいて鍵を握る存在ですが、その貢献度はあまり知られておらず、認識されることもほとんどありません。


目標16:平和と公正をすべての人に /
PEACE, JUSTICE AND STRONG INSTITUTIONS

公正、平和かつ包摂的な社会を推進する

持続可能な開発に向け、平和で包摂的な社会を推進するためには、国際的な殺人、子どもに対する暴力、人身取引や性的暴力の脅威に取り組むことが重要です。こうした取り組みは、すべての人に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルで実効的で責任ある制度を構築するための下支えとなるからです。
殺人や人身取引への取り組みについては、過去10年間で大きな進展が見られたものの、ラテンアメリカやサハラ以南アフリカ、そしてアジア全域では、依然として数千人が故意の殺人の犠牲となる大きなリスクを抱えています。暴行や性的暴力による子どもの権利の侵害は、特に過少報告やデータの欠如が問題を悪化させる中で、全世界の多くの国を蝕み続けています。
こうした課題に取り組み、より平和で包摂的な社会を構築するためには、さらに効率的で透明な規制と、包括的かつ現実的な政府予算を導入する必要があります。個人の権利保護に向けた第一歩なるのは、全世界で出生届を導入し、各国により独立性の高い人権機関を設けることです。

事実と数字

• 腐敗が最も広がっている制度の中には、司法と警察が含まれています。
• 贈収賄や横領、窃盗、脱税は、開発途上国に年間およそ 1 兆 2,600 億ドルの被害を及ぼしています。これは、1 日 1 ドル 25 セント未満で暮らす人々を少なくとも 6 年間、1 ドル 25 セント以上で生活させることができる金額に相当します。
• 5 歳未満児の 73%は出生届の対象となっていますが、サハラ以南アフリカでは出生届率が 46%に止まっています。
• 紛争被災地域には、小学校就学年齢で学校に通えていない子どもがおよそ 2,850 万人います。
• 法の支配と開発の間には、有意な相関関係と相互補強関係があるため、国内と国際の双方のレベルで法の支配を確保することが、持続可能な開発に不可欠となっています。
• 有罪判決なしに拘禁されている受刑者の割合は最近の 10 年間、受刑者全体の 31%を占め、ほぼ横ばいとなっています。


目標17:パートナーシップで目標を達成しよう/
PARTNERSHIPS FOR GOALS


持続可能な開発に向けてグローバル・パートナーシップを活性化する

持続可能な開発アジェンダを成功に導くためには、各国政府と民間セクター、市民社会のパートナーシップが必要です。原則と価値観、共有のビジョン、そして人間と地球を中心に据えた共有の目標に基づく包摂的なパートナーシップが、グローバル、地域、国内、地方の各レベルで必要とされています。
数兆ドルに上る民間資金の変革力を持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けて動員、活用、解放するための緊急行動が必要です。外国直接投資を含む長期投資は、特に開発途上国の主力部門で必要とされています。具体的な分野としては、持続可能なエネルギー、インフラと輸送のほか、情報通信技術(ICT)が挙げられます。
公共セクターは明確な方向性を定める必要があるでしょう。審査や監視の枠組み、規制、このような投資を可能にする誘因構造を改革することで、投資を誘い、持続可能な開発を補強しなければなりません。最高会計検査機関など国内の監督メカニズムや、立法府による監督機能を強化すべきです。

事実と数字

• 2014 年の政府開発援助(ODA)総額は 1,352 億ドルと、過去最高の水準を記録しました。
• 先進国は、開発途上国からの輸入品の 79%に関税をかけていません。
• 開発途上国の債務負担は、輸出収入の 3%程度で安定しています。
• アフリカのインターネット利用者は、過去 4 年間でほぼ 2 倍に増えました。
• 世界の若者の 30%は、オンライン歴 5 年以上の「デジタル・ネイティブ」です。
• しかし、40 億人以上がインターネットを利用できておらず、しかもその 90%は開発途上地域に暮らしています。


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